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しこくへんろにっき

四国遍路日記

種田 山頭火

Read 四国遍路日記 (しこくへんろにっき) by 種田 山頭火 (たねださんとうか) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 15,842 characters · 32 screens

Aozora Bunko

奥さん、たいへんお手数をかけました、……のんべいのあさましさを味う、……友情のありがたさを味う。

大宝寺

朝まゐりはわたくし一人の銀杏ちりしく

お山は霧のしんしん大杉そそり立つ

へんろ宿

お客もあつたりなかつたりコスモス枯れ/″\

霧の中から霧の中へ人かげ

雑木紅葉のかゞやくところでおべんたう

秋風あるいてもあるいても

蓮月尼 宿かさぬ人のつらさをなさけにて朧月夜の花の下臥

十一月二十二日――二十六日 藤岡さんの宅にて。

ぼうぼうとして飲んだり食べたり寝たり起きたり。

晴れたり曇つたり酔うたり覚めたり秋はゆく

十一月二十七日 曇――晴、道後湯町、ちくぜんや。

朝酒をよばれて、しばらくのおわかれをする、へんろとなって道後へ、方々の宿で断られ、やっとこの宿におちつかせてもらう。

洗濯、裁縫、執筆、読書、いそがしいいそがしい。

十一月二十八日――十二月二日

酔生夢死とはこんなにしていることだろうと思った、何も記す事がない、強いて記せば――

三十日、高商に高橋さんを訪ねて久々で逢えた事、その夜来て下さって宿銭を保証して小遣を下さった事。

しみじみ自分の無能を考えさせられた日夜がつづいたことである!