Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
ちていせんしゃのかいじん
地底戦車の怪人
海野 十三
Read 地底戦車の怪人 (ちていせんしゃのかいじん) by 海野 十三 (うんのじゅうざ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 55,000 characters · 111 screens
「ばかをいえ」
こう、へらず口が、どんどん出るようでは軍曹も一等兵も、瘤こそ作ったが、まず元気はもとにもどったものと思われる。
「おい、ピート、水が飲みたいが、水を持ってこい」
「はい、どこから、持ってきますか」
「……」
軍曹は、へんじをするすべを知らなかった。ここは、どうやら深い海底のように思われる。扉をあければ、ふんだんに水はありながら、その水は飲めないときている。全く、いじのわるいものである。いや、そんなことよりも、海底におちながら、外部から、海水も侵入せず、空気もくさくならないのが、なにより天の助けと、ありがたく思わなければならない。考えていくと、こうして、二人とも助かっていることが、だんだんふしぎで、そしておそろしくなってくるのだった。
「パイ軍曹どの。一体自分は、只今、生きているのでありますか、それとも死んでしまったのでありましょうか」
「なにッ。死んだ奴が、そんなに上手に口がきけるか。また、おれの声が、きこえたりするものか。ばかなことも、やすみやすみいえ」
と、叱ったものの、軍曹は、ピート一等兵が、とつぜんへんなことをいいだしたので、気味がわるくて仕方がなかった。