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てんぐがいでん きられのせんた
天狗外伝 斬られの仙太
三好 十郎
Read 天狗外伝 斬られの仙太 (てんぐがいでん きられのせんた) by 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 122,347 characters · 243 screens
も珍しい。あれは本当のお百姓であったて。俺ぁ太鼓判を押して言うが、あれが本当のお百姓であったて。俺ぁ泣いても泣ききれねえぞ。
仙太 (やっと我れに返って泣く)……兄きよ。……どこで? 段六公、どこで、どうして? お前の所でか?
段六 俺とこの畳の上で病気で死なしゃったのならば、こんねえに言いはせぬ。人に斬られて死なしったのだ。
仙太 お、人に斬られて※(疑問符感嘆符、1-8-77) だ、誰だ、斬ったのは?
段六 それがわかるものか。しかし人の噂では何でも(四辺をキョロキョロ見廻して)ここの天狗の者が斬ったと言うぞ。
仙太 う、嘘をつけ! 証拠が有るか?
段六 証拠はねえ。去年の暮、そうだて、あれはお前が金を持って俺とこへやって来て、お妙様に持ってってやるように頼んで行った次の次の日だ、結城様の軍夫が沢山斬られて死んでると聞いて、もしやと思って行って見たら、その中に仙エムどんが居た。ここからこう、たったの一太刀で割り付けてあったあ。うん……。あんでも、仙エムどんは方々をウロウロして暮している間に、結城の藩士につかまってしまい、無理やりに雑役に使われていたらしいて。