Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
いえ
家
島崎 藤村
Read 家 (いえ) by 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 141,411 characters · 285 screens
若いものを相手にするようなことじゃ、是方が小さいで……」
「小さいも、大きいも無いサ」
「いや、解った」
話が次第に紛糾った。終には、一体何を話しているのか、両方で解らないように成った。
「畢竟――姉さんはどうすれば可いと言うんですか」
「俺は正太の傍へでも行って、どんな苦労をしても可いから、親子一緒に暮したいよ」
こう話の結末をつけてみたが、何だか二人ともボンヤリした。
払暁まで、お種は碌に眠られなかった。
夜が白々する頃には、豊世も床を離れて、何かゴトゴト言わせていた。お種は雪洞を持って新座敷の方へ行った。
「豊世、お前も行って了うかい」
「母親さん達は昨夜遅くまで話していらっしゃいましたネ」
「碌に寝すか」
「何だかぼそぼそぼそぼそ声がしてましたが、そのうちに私は寝て了いました」
「豊世――俺はツマランよ」
お仙は未だ眼を覚さなかった。思わずお種は娘の枕許で泣いた。
三吉と一緒に朝茶を飲む頃のお種は、前の晩とは別の人のようであった。
「折角来てくれたのに」とお種はサッパリした調子で、「今度はイヤな話ばかり聞かせましたネ」
「三晩とも話し続けだ」
「いや、どうしてオオヤカマシ」