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ずいひつ よせばやし
寄席囃子 正岡容寄席随筆集
正岡 容
Read 寄席囃子 正岡容寄席随筆集 (ずいひつ よせばやし) by 正岡 容 (まさおかいるる) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 112,259 characters · 222 screens
再び、ぐるぐる歩きだす。※(歌記号、1-3-28)一天四海は法華の法だよ、てけれっつのぱあ ――もう一度、高座のまんなかへ帰る。そうして、ぺちゃんと座って子供の顔を見る。※(歌記号、1-3-28)きょうが十七、あしたが十八、あさって十九でぱあ (これは日によってよろしくちがう)――いかにも「花暦八笑人」に死期の迫ったもののように、やるせなく指をかがなうる。このへんから、節はだんだんおろおろふるえる。※(歌記号、1-3-28)吉原花魁手紙は出すけど、外へは出られぬぱあ ※(歌記号、1-3-28)こっちでのろけて向こうじゃ知らない、てけれっつのぱあ ※(歌記号、1-3-28)くどいて、おどして、なだめて、すかして、やっぱりふられるぱあ ――唄はまったく泪にまぶれる。
と、ここで調子が、にわかに早まる。さっと一脈の明るみが流れる。※(歌記号、1-3-28)さいこたくまか出た、てけれっつのぱあ ――圓好の手が鍬になる。孟斎芳虎えがくの唐人に、さっと赤土が高座をかつちる。これから文句は、べら棒に急激! とど子供を投り込んで、すててこになるといったような次第である。