Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
しょうらいのにほん
将来の日本
徳富 蘇峰
Read 将来の日本 (しょうらいのにほん) by 徳富 蘇峰 (とくとみそほう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 122,399 characters · 240 screens
今は西に難うして東に易し。これ今において東方の運動あるゆえんなり。ここにおいてか東方論なる大問題初めて世界の年代記に生じ来たれり。かの露国のごときその西方の運動においては寸進尺退、うっとうしきにもかかわらず、そのひとたび鋒を東するや、そのかつてみずから征服せられたるタタール人をば今は追いてこれを征服し、野獣を郊原に追うがごとく、したがって進み、したがって東し、あたかも無人の境を奔るがごとく、一瀉千里たちまちにして中央アジアに竜蟠し、アフガンに隣り、満州に接し、もってわが北門の鎖鑰を叩き、黒竜江上に東洋艦隊を浮かべ、長白山頭には猛鷲の旗影飄々として朔風に翻るの勢いをなせり。
今を去ること二十五年徳川政府の末年に、露国の軍艦が対馬に来たりて同島を占領せんと企て、時の政府は英国の力を借りてようやくその企てを拒みたることは、今なお世人の記憶するところにして、当時英国公使として日本に駐在し、親しくこのことに関係したるラザフォード・オルコック氏がさきごろ露国がふたたび対馬に事あらんとするの風聞を聞きて『タイムズ新聞』に投書したるを見るに、
〔註〕氏はまず日本政府は近ごろ露国が対馬を覬覦するとの風説あるを聞きて憂慮するところある由なるが、先年予が日本に在職中にありたることを回想すればかかる風説は日本政府の心を疾ましむるに