Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

さんしょううお

山椒魚

北大路 魯山人

Read 山椒魚 (さんしょううお) by 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 2,837 characters · 6 screens

Aozora Bunko

山椒魚は珍味であるだろう。

参考までに料理法の大略を述べれば、まずはらわたを除いたら、塩でヌメヌメを拭い去り、一度水洗いして、次に塩を揉み込むようにして肉を清める。こうして再び水洗いして、三、四分ぐらいの厚さの切り身にする。汁は酒を加え、丸しょうがとねぎを入れて、ゆっくり煮る。

山椒魚は肉も美味いが、ゼラチン質の分厚な皮がとびきり美味い。すっぽんで言えば、あのペラペラしたところに当るわけであるが、それよりモチモチしていて品の高いものがある。

山椒魚を裂くと、山椒の香りがすると書いたが、この香りは、なべに入れて煮ていくうちに、段々消え去ってしまう。

ところで、鎌倉でやった時にも、客に出すまでに充分な柔らかさに煮ることができなかった。

こうした数度の経験によってみると、晩餐に山椒魚を食べようとする場合には、朝方から煮るようにするのがよいだろう。

「山椒魚の料理としては、先ず籠の中に入れ、外より熱湯をそそぎかけて熱殺し、皮を剥ぎ、肉を割く方法を取るのほかなし」

などと、もっともらしいことを言う者があるが、そんな馬鹿げたわけのものではない。

つい最近の話をつけ加えておくと、昨年松江の知人の家を訪ねた時、山椒魚が偶然にも三匹ばかり手に入り、大いに美味く食べたことがある。