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かいじんにじゅうめんそう

怪人二十面相/少年探偵団

江戸川 乱歩

Read 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 212,130 characters · 422 screens

Aozora Bunko

」と、口をそろえて答えるのです。

「すると、おそらくゆうべの夜中あたりに、どうかして二十面相一味のものが、ここへしのびこんだのかもしれんね。」

「いや、そんなことは、できるはずがございません。表門も裏門も塀のまわりも、大ぜいのおまわりさんが、徹夜で見はっていてくだすったのです。館内にも、ゆうべは館長さんと三人の宿直員が、ずっとつめきっていたのです。そのげんじゅうな見はりの中をくぐって、あのおびただしい美術品を、どうして持ちこんだり、運びだしたりできるものですか。まったく人間わざではできないことです。」

館員は、あくまでいいました。

「わからん、じつにふしぎだ……。しかし、二十面相のやつ、広言したほど男らしくもなかったですね。あらかじめ、にせものとおきかえておいて、さあ、このとおりぬすみましたというのじゃ、十日の午後四時なんて予告は、まったく無意味ですからね。」

刑事部長は、くやしまぎれに、そんなことでも言ってみないではいられませんでした。

「ところが、けっして無意味ではなかったのです。」

明智小五郎が、まるで二十面相を弁護でもするようにいいました。彼は老館長北小路博士と、さも仲よしのように、ずっと、さいぜんから手をにぎりあったままなのです。