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かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
Read 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 212,130 characters · 422 screens
博物館長の北小路博士がふたりになったではありませんか。
ひとりは今、階下からあがってきた北小路博士、もうひとりは、さいぜんからズッと明智に手をとられていた北小路博士。
服装から顔形まで寸分ちがわない、ふたりの老博士が、顔と顔を見あわせて、にらみあいました。
「みなさん、二十面相が、どんなに変装の名人かということが、おわかりになりましたか。」
明智探偵はさけぶやいなや、いままで親切らしくにぎっていた老人の手を、いきなりうしろにねじあげて、床の上に組みふせたかと思うと、白髪のかつらと、白いつけひげとを、なんなくむしりとってしまいました。その下からあらわれたのは、黒々とした髪の毛と、若々しいなめらかな顔でした。いうまでもなく、これこそ正真正銘の二十面相その人でありました。
「ハハハ……、二十面相君、ご苦労さまだったねえ。さいぜんからきみはずいぶん苦しかっただろう。目の前できみの秘密が、みるみるばくろしていくのを、じっとがまんして、何くわぬ顔できいていなければならなかったのだからね。逃げようにも、この大ぜいの前では逃げだすわけにもいかない。いや、それよりも、ぼくの手が、手錠のかわりに、きみの手首をにぎりつづけていたんだからね。