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かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
Read 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 212,130 characters · 422 screens
社会面六段ぬきの大見出しで、明智探偵の大きな写真までのせているのです。
新聞記事には、有名な「黄金の塔」とあります。いったい、どんなふうに有名なのでしょうか。それについて、少し説明しておかなければなりません。
大鳥時計店というのは、中央区の一角に高い時計塔をもつ、東京でも一―二をあらそう老舗です。そこの主人大鳥清蔵老人は、ひじょうにはでずきなかわり者で、大の浅草観音の信者なのですが、あるとき、浅草観音の五重の塔の模型を商売ものの純金でつくらせ、家宝にすることを思いたちました。
そして、できあがったのは、屋根の広さ約十二センチ平方、高さ七十五センチという、りっぱな黄金塔で、こまかいところまで、浅草の塔にそっくりの、精巧な細工でした。しかも、塔の中はからっぽではなく、すっかり純金でうずまっているのですから、ぜんたいの目方は八十キロをこえ、材料の金だけでも時価五百万円ほどの高価なものでした。
ちょうどこの黄金塔ができあがったころ、同業者の銀座の某時計店に、ショーウィンドーやぶりの賊があって、そこに陳列してあった二百万円の金塊がぬすまれたというさわぎがおこったものですから、大鳥氏は、せっかく苦心してつくらせた黄金塔が、同じようにぬすまれてはたいへんだと、今まで店の間にかざっておいたのを、にわかに奥まった部屋にうつし