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かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
Read 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 212,130 characters · 422 screens
目をはなせば、たちまち消えうせてしまうような気がするのです。
さて、その日のお昼すぎのことでした。大鳥時計店の支配人の門野老人が、何か大きなふろしき包みをかかえて、店員たちの目をしのぶようにして、奥の間の大鳥氏のところへやってきました。
門野支配人は、昔ふうにいえば、この店の大番頭で、おとうさんの代から二代つづいて番頭をつとめているという、大鳥家の家族同様の人物ですから、したがって主人の信用もひじょうにあつく、この人だけには板戸の合いかぎもあずけ、そのほかの防備装置のとりあつかい方も知らせてあるのです。
ですから、支配人は、いつでも自由に奥座敷にはいることができます。畳の非常ベルのしかけも、柱のかくしボタンをおして、電流を切ってしまえば、いくら部屋の中を歩いても、少しも物音はしないのです。
門野支配人は、そうしていくども板戸を出たりはいったりして、人目をしのびながら、まず一番に、一メートルもある細長いふろしき包みを、それから形は小さいけれど、たいへん重そうなふろしき包みを五つ、つぎつぎと座敷の中へ運びいれました。
「おい、おい、門野君、きみはいったい何を持ちこんできたんだね。