Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
Read 怪人二十面相/少年探偵団 (かいじんにじゅうめんそう) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 212,130 characters · 422 screens
では、小林君は、せっかく窓を発見しながら、そこから外をのぞくことも、できなかったのでしょうか。いやいや、読者諸君、ご心配にはおよびません。こういうときの用意に、なわばしごというものがあるのです。少年探偵の七つ道具は、さっそく使い道ができたわけです。
彼はカバンから絹ひものなわばしごをとりだし、それをのばして、カウ・ボーイの投げなわみたいにはずみをつけ、いっぽうのはしについているかぎを、窓の鉄ごうしめがけて投げあげました。
三度、四度失敗したあとで、ガチッと、手ごたえがありました。かぎはうまく一本の鉄棒にかかったのです。
なわばしごといっても、これはごくかんたんなもので、五メートルほどもある、長いじょうぶな一本の絹ひもに、二十センチごとに大きなむずび玉がこしらえてあって、そのむすび玉に足の指をかけて、よじのぼるしかけなのです。
小林君は腕力ではおとなにおよびませんけれど、そういう器械体操めいたことになると、だれにもひけはとりませんでした。彼は、なんなくなわばしごをのぼって、窓の鉄ごうしにつかまることができました。
ところが、そうしてしらべてみますと、失望したことには、鉄ごうしは深くコンクリートにぬりこめてあって、万能ナイフぐらいでは、とてもとりはずせないことがわかりました。