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かいだんぼたんどうろう
怪談牡丹灯籠
三遊亭 円朝
Read 怪談牡丹灯籠 (かいだんぼたんどうろう) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 123,879 characters · 246 screens
と少しも間断なく取巻きますと、嬢様は恥かしいが又嬉しく、萩原新三郎を横目にじろ/\見ない振をしながら見て居ります。と気があれば目も口ほどに物をいうと云う譬の通り、新三郎もお嬢様の艶容に見惚れ、魂も天外に飛ぶ計りです。そうこうする中に夕景になり、灯火がちら/\点く時刻となりましたけれども、新三郎は一向に帰ろうと云わないから。
志「大層に長座を致しました、さお暇を致しましょう」
米「何ですねえ志丈さん、貴方はお連様もありますからまア宜いじゃアありませんか、お泊りなさいな」
新「僕は宜しゅうございます、泊って参っても宜しゅうございます」
志「それじゃア僕一人憎まれ者になるのだ、併し又斯様な時は憎まれるのが却って親切になるかも知れない、今日はまず是迄としておさらば/\」
新「鳥渡便所を拝借致しとうございます」
米「さア此方へ入っしゃいませ」
と先に立って案内を致し、廊下伝いに参り
「此処が嬢様のお室でございますから、まアお這入り遊ばして一服召上って入っしゃいまし」
新三郎は
「有難うございます」
と云いながら用場へ這入りました。
米「お嬢様え、彼のお方が、出て入っしゃったらばお水を掛けてお上げ遊ばせ、お手拭は此処にございます」