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かいだんぼたんどうろう
怪談牡丹灯籠
三遊亭 円朝
Read 怪談牡丹灯籠 (かいだんぼたんどうろう) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 123,879 characters · 246 screens
「伴藏早く帰ろう」
と船を急がして帰りまして、船が着いたから上ろうとすると。
伴「旦那こゝにこんな物が落ちて居ります」
と差出すを新三郎が手に取上げて見ますれば、飯島の娘と夢のうちにて取交した、秋野に虫の模様の付いた香箱の蓋ばかりだから、ハッとばかりに奇異の想を致し、何うして此の蓋が我手にある事かと恟り致しました。
五
話替って、飯島平左衞門は凛々しい智者にて諸芸に達し、とりわけ剣術は真影流の極意を極めました名人にて、お齢四十ぐらい、人並に勝れたお方なれども、妾の國というが心得違いの奴にて、内々隣家の次男源次郎を引込み楽しんで居りました。お國は人目を憚り庭口の開き戸を明け置き、此処より源次郎を忍ばせる趣向で、殿様のお泊番の時には此処から忍んで来るのだが、奥向きの切盛は万事妾の國がする事ゆえ、誰も此の様子を知る者は絶えてありません。今日しも七月二十一日殿様はお泊番の事ゆえ、源次郎を忍ばせようとの下心で、庭下駄を彼の開き戸の側に並べ置き、
國「今日は熱くって堪らないから、風を入れないでは寝られない、雨戸を少しすかして置いてお呉れよ」