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かいだんぼたんどうろう
怪談牡丹灯籠
三遊亭 円朝
Read 怪談牡丹灯籠 (かいだんぼたんどうろう) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 123,879 characters · 246 screens
孝「へい/\只今上ります」
と云ったが、額の疵があるから出られません。けれども忠義の人ゆえ、殿様の御用と聞いて額の疵も打忘れて出て参りました。
飯「孝助此処へ来い/\、皆あちらへ参れ、誰もまいる事はならんぞ」
孝「大分お熱うございます、殿さまは毎日の御番疲れもありは致すまいかと心配をいたして居ります」
飯「其方は加減がわるいと云って引籠っているそうだが、どうじゃナ、手前に少し話したいことがあって呼んだのだ、外の事でもないが、水道端の相川におとくという今年十八になる娘があるナ、器量も人並に勝れ殊に孝行もので、あれが手前の忠義の志に感服したと見えて、手前を思い詰め、煩っているくらいな訳で、是非手前を養子にしたいとの頼みだから行ってやれ」
と孝助の顔を見ると、額に傷があるから、
飯「孝助どう致した、額の疵は」
孝「へい/\」
飯「喧嘩でもしたか、不埓な奴だ、出世前の大事の身体、殊に面体に疵を受けているではないか、私の遺恨で身体に疵を付けるなどとは不忠者め、是が一人前の侍なれば再び門を跨いで邸へ帰る事は出来ぬぞ」
孝「喧嘩を致したのではありません、お使い先で宮邊様の長家下を通りますと、屋根から瓦が落ちて額に中り、斯様に怪我を致しました、悪い