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かいだんぼたんどうろう

怪談牡丹灯籠

三遊亭 円朝

Read 怪談牡丹灯籠 (かいだんぼたんどうろう) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 123,879 characters · 246 screens

Aozora Bunko

「萩原氏々々」

新「何方様でございます」

勇「隣の白翁堂です」

新「お早い事、年寄は早起だ」

なぞと云いながら戸を引明け

「お早う入らっしゃいました、何か御用ですか」

勇「貴方の人相を見ようと思って来ました」

新「朝っぱらから何でございます、一つ地面内におりますから何時でも見られましょうに」

勇「そうでない、お日さまのお上りになろうとする所で見るのが宜いので、貴方とは親御の時分から別懇にした事だから」

と懐より天眼鏡を取出して、萩原を見て。

新「なんですねえ」

勇「萩原氏、貴方は二十日を待たずして必ず死ぬ相がありますよ」

新「へえ私が死にますか」

勇「必ず死ぬ、なか/\不思議な事もあるもので、どうも仕方がない」

新「へえそれは困った事で、それだが先生、人の死ぬ時はその前に死相の出るという事は予ねて承わって居り、殊に貴方は人相見の名人と聞いておりますし、又昔から陰徳を施して寿命を全くした話も聞いていますが、先生どうか死なゝい工夫はありますまいか」

勇「其の工夫は別にないが、毎晩貴方の所へ来る女を遠ざけるより外に仕方がありません」

新「いゝえ、女なんぞは来やアしません」