Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

わがじんせいかん

我が人生観

坂口 安吾

Read 我が人生観 (わがじんせいかん) by Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 8,737 characters · 18 screens

Aozora Bunko

警察のダンナ方が一時はこれを共犯と睨んだのは尤も千万で、それに価するだけの不可解な存在だ。もっとも、百九十万円がいくら大金だって、オレの金じゃないからな、という大精神かも知れない。

山際が捕まってから二世のマネをして、オオ、ミステイクと言ったというのは、バカらしいけれども、二世というフレコミで泊っていたあの際、あのようなことを言うのは、それほどバカげたことでもなかろう。

バカげた方はといえば、さッきの三人づれのダンナ方がどうしても犯人以上に奇々怪々的にバカバカしい。白昼である。はじめ大手町の何ントカ省前で二人降され、次に運転手が神田橋で降され、畑のマンナカではなくて、東京のマンナカ、何ントカ省という賑やかな官庁前や神田橋で降されて、犯人をつかまえるための手段ができないという三人のダンナのバカさ加減は、不可解に類する。

山際は三人づれに向ってナイフ一ツで仕事にかかったり、東京のマンナカで、二人降し、一人降しして、まるで、私をつかまえて下さいと頼んでいるような無邪気なことをしているのである。こんな間抜けな悪党というものはメッタにない。しかし、そのチャンスを全然つかむべく頭も手足も満足に廻転しない三人づれは、世代を超越してフシギである。