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かたきうちふだしょのれいげん
敵討札所の霊験
三遊亭 円朝
Read 敵討札所の霊験 (かたきうちふだしょのれいげん) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 125,950 characters · 249 screens
照「おや何う…」
太「何うたって今狼藉者が這入ったのだ、何分暗くって分らぬから早く燈光を点けて来い」
と云われて、女房は慌てながら火打箱でかち/\/\/\。
五十六
お照は火を打つ所が、慌てるから中々点かないのを漸うの事で蝋燭を点して、
照「何うしたの」
と見ると若い男が一人血に染って倒れて居り、また一人の娘を膝の下へ引敷いて居りますから。
照「こりゃアまア何でございます」
太「何だって今此の狼藉者が這入ったのだ…さこれ能く面体を見ろ、人違いを致すな、己は人を害めた覚えも無し、敵と呼ばれて打たれる覚えも無い、これ面を見ろ、心を静めて面を見ろ」
と云われたから、山之助が漸うに起上って燈火で顔を見ると、成程年齢は四十一二にして色白く、鼻筋通り、口元が締って眉毛の濃い、散髪の撫付で、額から小鬢に掛けて疵が有りますなれども、能く見ると顔形が違って居りまする故、
山「あゝ是は人違いをした」
と思うと、
太「何うじゃ、違って居ろうな」
山「はい誠に申訳がございません、全く人違いでございます」
照「人違いで敵だと云って斬込むとは人違いにも程がある、何ぼ年が行かぬと云って、斬ってしまった