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かたきうちふだしょのれいげん
敵討札所の霊験
三遊亭 円朝
Read 敵討札所の霊験 (かたきうちふだしょのれいげん) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 125,950 characters · 249 screens
何だか隔てゝいる中で、己が抱いて寝るとお父さんに云われたが、お前の方から抱って寝たいと云うのは真に私は可愛いよ」
繼「私も本当に嬉しいの」
梅「あのお前私がお膳立するから、お前仏様へお線香を上げなよ、お父様へ、いえなにお先祖様へ」
とお梅は不便に思いますから膳立をして、常と異ってやさしくお繼に夕飯を食べさせ、あとで台所を片付けてしまい、
梅「お繼お前表口の締りをおしよ」
繼「はい」
とお繼は表の戸締を為ようと致しますると、表から永禪和尚が忍んで参りまして、
永「お梅/\」
梅「はい今開けます、旦那でございますかえ」
と表を開る。永禪が這入るを見るとお繼は驚きまして、
繼「あゝれ」
と鉄切声で跣足でばた/\と逃出しますので。
永「あゝ恟りした、何じゃい」
梅「今お前さんの顔を見てお繼が逃出したので」
永「おゝ左様か、お繼は最前の事は何うじゃ、死骸を隠した事は怜悧だから見たで有ろう」
梅「いゝえ見ませんよ」
永「いや見たじゃ」
梅「見やアしませんよ、お前さんは心配していらっしゃるが大丈夫ですよ」
永「然うかえ」
梅「お父様はと聞きますからお父様は山中の温泉場から上方へ往ったから、一二年帰らないと云ったら、私に抱かって寝られゝば帰らないでも宜いと云います、お父さんは何処へ往ったと聞くくらいだから知りませんよ」