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いちかわくめはち
新編 近代美人伝 (下)
長谷川 時雨
Read 新編 近代美人伝 (下) (いちかわくめはち) by 長谷川 時雨 (はせがわしぐれ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 138,172 characters · 277 screens
各々の立場が違って、宮崎氏の方は、※(「火+華」、第3水準1-87-62)子さんの環境から見ても、どこまでもああした、自覚的態度を強調させようとし、事件が大袈裟になることは、もとより覚悟の上であったろうが、絶縁状の字句が、何やらん書生流で、ほんとに、心から底から、がまんのなりかねた女がつきつける手紙としては――情熱の歌人の書いたものとしては、おなじキッパリしすぎるなかに欠けたもののある感じと、踊らせよう、騒ぎたたせようとするいとがあるふうにも感じられる子供っぽい理窟、世馴れない腕白さがあるのとは反対に、伝右衛門氏の方で、正式に離縁というのは、どことなく、どっしりして、わるあがきがちょっと去なされたかたちにもとれる。
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そのころ、丁度ワシントン会議のあったころで、徳川公爵や、加藤友三郎大将の両全権が、鹿島丸でアラスカの沖を通っている時に、日本からの無電は白蓮事件をつたえ、乗組の客はみんな緊張して、すさまじい論戦が戦わされた。