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うんめい
日本の文学 3 五重塔・運命
幸田 露伴
Read 日本の文学 3 五重塔・運命 (うんめい) by 幸田 露伴 (こうだろはん) in Japanese with furigana. JLPT N1. Tap a word for the meaning.
N1 · advanced · modern kanji and kana · 100,648 characters · 198 screens
是に至りて人其言の応を知りぬ。燕王今は帝たり、宮人内侍を詰りて、建文帝の所在を問いたもうに、皆馬皇后の死したまえるところを指して応う。乃ち屍を燼中より出して、之を哭し、翰林侍読王景を召して、葬礼まさに如何すべき、と問いたもう。景対えて曰く、天子の礼を以てしたもうべしと。之に従う。
建文帝の皇考興宗孝康皇帝の廟号を去り、旧の諡に仍りて、懿文皇太子と号し、建文帝の弟呉王允※を降して広沢王とし、衛王允※を懐恩王となし、除王允を敷恵王となし、尋で復庶人と為ししが、諸王後皆其死を得ず。建文帝の少子は中都広安宮に幽せられしが、後終るところを知らず。
魏国公徐輝祖、獄に下さるれども屈せず、諸武臣皆帰附すれども、輝祖始終帝を戴くの意無し。帝大に怒れども、元勲国舅たるを以て誅する能わず、爵を削って之を私第に幽するのみ。輝祖は開国の大功臣たる中山王徐達の子にして、雄毅誠実、父達の風骨あり。斉眉山の戦、大に燕兵を破り、前後数戦、毎に良将の名を辱めず。其姉は即ち燕王の妃にして、其弟増寿は京師に在りて常に燕の為に国情を輸せるも、輝祖独り毅然として正しきに拠る。端厳の性格、敬虔の行為、良将とのみ云わんや、有道の君子というべきなり。