Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

やせがまんのせつ

明治十年丁丑公論・瘠我慢の説

石河 幹明

Read 明治十年丁丑公論・瘠我慢の説 (やせがまんのせつ) by 石河 幹明 (いしかわみきあき) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 10,475 characters · 21 screens

Aozora Bunko

当時外国公使はいずれも横浜に駐剳せしに、ロセツは各国人環視の中にては事を謀るに不便なるを認めたることならん、病と称し飄然熱海に去りて容易に帰らず、使を以て小栗に申出ずるよう江戸に浅田宗伯という名医ありと聞く、ぜひその診察を乞いたしとの請求に、此方にては仏公使が浅田の診察を乞うは日本の名誉なりとの考にて、早速これを許し宗伯を熱海に遣わすこととなり、爾来浅田はしばしば熱海に往復して公使を診察せり。浅田が大医の名を博して大に流行したるはこの評判高かりしが為なりという。

さてロセツが何故に浅田を指名して診察を求めたるやというに、診察とは口実のみ、公使はかねて浅田が小栗に信用あるを探知し、治療に託してこれに親しみ、浅田を介して小栗との間に、交通を開き事を謀りたる者にて、流石は外交家の手腕を見るべし。かくて事の漸く進むや外国奉行等は近海巡視など称し幕府の小軍艦に乗じて頻々公使の許に往復し、他の外国人の知ぬ間に約束成立して発表したるは、すなわち横須賀造船所の設立にして、日本政府は二百四十万弗を支出し、四年間継続の工事としてこれを経営し、技師職工は仏人を雇い、随て器械材料の買入までも仏人に任せたり。