Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

かきのきのあるいえ

柿の木のある家

壺井 栄

Read 柿の木のある家 (かきのきのあるいえ) by 壺井 栄 (つぼいさかえ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.

N3 · intermediate · modern kanji and kana · 15,460 characters · 32 screens

Aozora Bunko

裏戸があいていて、かまどの下をたいているおばあさんが二人を見、だまって手を横にふりました。さわぐなという意味だと感じて、二人ははっとして立ちどまりました。おばあさんはにこにこして、こんどは、おいでおいでをします。その無言の笑顔は、二人の胸に、静かによろこびをつたえてきました。足音をしのばせるようにして、二人はおばあさんに近づき、その両わきにしゃがみました。

「男の子じゃった。しかも二人。」

それをきくと、フミエも洋一もびっくりしてしまって、すぐには次の言葉が出てきません。そのおどろきの大きさのために、二人は、弟の生れた喜びが、急には心の底からわき上ってこないのでした。

「ふたりって、ふた子のこと?」

フミエが不安そうにきくと、洋一も目をぱちくりさせて、おばあさんの答をまちました。おばあさんはしかし、さも何でもなさそうにいうのです。

「そうそう、そのふたごじゃ。ほれ、左官の松さんと大工の梅さん、それから醤油屋の市太郎さんの嫁さんもふたごのかたわれじゃ。なんでも一人はよそへやったがのう。まだある。菓子屋の花子さんと雪子さんもそうじゃろ。」

洋一は少し困ったような顔つきで、