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なりひらぶんじひょうりゅうきだん
業平文治漂流奇談
三遊亭 円朝
Read 業平文治漂流奇談 (なりひらぶんじひょうりゅうきだん) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 159,974 characters · 317 screens
稼ぎも、女房(にょうぼ)や母を糊(すご)したいからだ、其の夫の稼いだ金銭を窃(くす)ねて置けばこそ、手前に酒を飲ませたりすると云う事が分らんかえ、痴漢(たわけ)め」
森「分らねえから泡(あわ)アくって仕舞ったので、その文(ふみ)を返(けえ)しましょうか」
文「これは己が心あるから取り置く」
と文治の用箪笥(ようだんす)の引出へ仕舞い置きましたのは親切なのでございます。左様なことは知らんから、おあさの方では返事が来るかと思って何をするにも手に付かず、母に薬もやらず、お飯(まんま)も碌々食べさせないから饑(ひも)じくなって、私にお飯(まんま)を食べさせておくれと云うと皿小鉢(さらこばち)を叩き付ける。藤原が帰って来て其の事を母が話すと、
あ「いゝえお母(っか)さんは今日は五度(いつたび)御膳を食(あが)って、終(しま)いにはお鉢の中へ手を突込(つッこ)んで食(あが)って、仕損(しそこ)ないを三度してお襁褓(しめ)を洗った」
などと云うと、元より誑(たぶら)かされているから、
藤「お母(っか)さん、そんな事をなすっては宜しくありません、えゝ」