Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Read 火星兵団 (かせいへいだん) by 海野 十三 (うんのじゅうざ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 307,889 characters · 618 screens
「あっ、四つうった」
「なあんだ、ちゃんと、四つ鳴るじゃないか」
柱時計は、いきなり四時をうったのであった。先生と千二少年とは、拍子ぬけがして、たがいに顔を見合わせた。
続いて次をうたせてみたが、ちゃんと五時、六時、七時……と、うつのであった。
「ふん、別に、こわれているのではないようだ」
「先生、もう一つの時計を調べましょう。四時をうたないのは、もう一つの時計かもしれませんから」
「よろしい。もう一つの時計も調べてみよう。こんどは、千二君、君が調べてみたまえ」
「ええ。じゃあ、僕が調べましょう」
先生が下りて、梯子を隣の時計の横にかけかえた。代って、千二少年がのぼっていった。
「じゃあ、先生。僕がこの時計を鳴らしてみますよ」
第二の時計は、千二の手によって、時をうちはじめた。
柱時計は九時、十時、十一時……と、正しくうっていった。そうして、三時をうち、次はいよいよ四時の番だ。
「いよいよ、四時のところです。ああ、僕、何だか、気味が悪くなった」
と、千二は、梯子の上で、すこし顔をこわばらせた。
「何だ、千二君。君は、日本少年のくせに、いくじなしだね」
「先生、僕は、勇気はあるのですよ。