Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Read 火星兵団 (かせいへいだん) by 海野 十三 (うんのじゅうざ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 307,889 characters · 618 screens
「なに、二ひきだって。どれどれ」
檻の奥の、うす暗いところを見ると、なるほど、もう一匹の怪しげな動物が、眠っているのか、丸くなっている。
地底にうごめく二匹の怪しい動物!
新田先生と千二とは何だか、夢を見ているような気がしてならぬ。
「ねえ、千二君。あの動物のそばへよって、もっとよく見たいものだね」
「ええ」
「どこか、そのへんに、下りるところがあるのではないか。さがしてみようよ」
「ええ」
「ああ、千二君、こわければ、先生について来なくてもいいよ」
「いえいえ、僕、一しょに行きます。しかしねえ、先生。あの怪しい動物は一体何でしょうか。先生は、すこしも、見当がついていないのですか」
千二は、熱心にたずねた。
「まだ、わからない。全く、わからない」
「そうですか」
と、千二は、ちょっと考えていたが、
「実はねえ、先生。僕はさっき先生が、穴の中にへんな動物がいる、と言われたので、のぞきましたね。その時、僕は、それは火星の動物じゃないかしらと思ったのです。つまり、いつか、火星のボートに残っていた、怪しい奴のことを思い出して、また、あれと同じかっこうをした奴ではないかと思ったんです」