Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
Read 火星兵団 (かせいへいだん) by 海野 十三 (うんのじゅうざ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 307,889 characters · 618 screens
「お前こそ、何をたわけたことをいう。火星の上では、物の重さが約三分の一に減ることを、お前は知らないのか」
「火星の上では、物が軽くなる? なるほどそうでしたねえ。うっかりしていました」
新田先生は、頭をかき、
「博士は、巻尺のさきに銃をつけ、牢の天井から投げこまれ、それからどうしたのですか」
博士は、口をもぐもぐさせながら、
「うふふん。わしの計画は、うまく行ったのだよ。投げこんだ巻尺を、今度は手もとへたぐって、引上げてみると銃身に二つの青黒い塊がついていた。それは火星人の――いや、女王ラーラの子供だった。つまりここにいるロロとルルが、その時に巻尺を力にして、おそろしい寄生藻の牢獄をぬけ出た幸運な女王の遺児たちなのだ」
「な、なるほど。それはいいことをなさいました」
「わしが、ロロとルルとを引上げた時は、二人とも、頭から足まで寄生藻をかぶって真青だった。そのままでは、どんどん体がまいるから、わしは二人をかついで急いで木の上から下りると、二人を連れて、さらに森の中深く分入り、川の流れをさがして歩いた。小川が見つかった。わしはさっそく二人を流れにつけ、ごしごしと洗ってやったよ」