Japanese reading practice

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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

Read 火星兵団 (かせいへいだん) by 海野 十三 (うんのじゅうざ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 307,889 characters · 618 screens

Aozora Bunko

「おちついて、ふき矢を放て!」

博士は、新田先生と千二少年とを、はげまして言った。

先生と千二とはさっきから、ふき矢を、おしよせる火星兵のむれを目がけて、ふきつけているが、なれないこととて、なかなか思うように、ふき矢があたらない。

「しまった、また、はずれた」

「おい千二君。ふき矢のくだを、あまりかたくにぎっていると、いけないよ。そうして、こういうぐあいに、ふうっとふくといい」

やっぱり先生の方が上手であった。

「なるほど。そうやると、うまくいくんですねえ。僕たちがいつも作って、あそんでいたふき矢とは、やりかたが、ちがうんだな」

千二は先生におしえられ、そのとおりにやってみると、なるほど、ふき矢はぴゅんととんで、林のはしから顔をだしたばかりの火星兵のむなもとに、ぷすりとつきたった。

すると、火星兵はねずみが、ねずみおとしのわなにかかったように、ぴょんとはねて、どたんと下にたおれた。そうして手だか足だかわからないが、首の下についている細いものを、にゅうっと四方へのばした。と思うと、こんどは急にその手足をくるくるっと短い胴の下へまいた。そうして、まるで青い南瓜を二つかさねたようなかっこうになって、うごかなくなった。