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わたしがちょうさくりんをころした
私が張作霖を殺した
河本 大作
Read 私が張作霖を殺した (わたしがちょうさくりんをころした) by 河本 大作 (こうもとだいさく) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 8,564 characters · 18 screens
俺がやろう。それより外はない。君は北支へ行ったら、北京に直行して、張作霖の行動をつぶさに偵察し、何月何日、汽車に乗って関外へ逃れるか、それだけを的確に探知して、この俺に知らせてくれ』と言った。北京には建川美次少将が大使館付武官としておった。
竹下参謀からやがて、暗号電報が達した。張作霖がいよいよ関外へ逃れて、奉天へ帰るというのであった。その乗車の予定を知らせて来たのである。そこで、さらに、山海関、錦州、新民府と、京奉線の要所に出した偵察者にも、その正確な通過地点を監視せしめて、的確に通過したか否かを、速報せしめる手筈をとった。
さて奉天では、どこの地点が好いか、種々研究した結果、巨流河にかかった鉄橋こそは絶好の地点であると決した。
そこで、某工兵中隊長をして、詳細にその付近の状況を偵察せしめると、奉天軍の警備はすこぶる厳重である。少なくとも、一週間くらいはそこに待ち構えていなければならない。厳重な奉天軍の警備の眼を逃れて、そんなことは到底不可能である。常に替え玉を使ったり、影武者を使うといわれている本尊を捉えるには、ただ一回だけのチャンスでは取り逃す憂いがある。