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あわだぐちしめすふえたけ(さわのむらさきゆかりのさきわけ)
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
三遊亭 円朝
Read 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分) (あわだぐちしめすふえたけ(さわのむらさきゆかりのさきわけ)) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 196,342 characters · 389 screens
のか知らねえが、今の若さで親に先立て済む訳のものじゃアねえ」
安「本当にそうです、親兄弟に歎きをかけては済まねえ……美しい女ですね」
男「私は斯んな胡散な形姿をしてえるから、怪しい奴だと思おうが、私は伊皿子台町にいる船頭で、荷足の仙太郎という者です」
安「本当です、伊皿子の仙太郎親方という恐ろしい気象の親切なお方だから大丈夫だ、平気のへのへで居ねえ」
仙「何だ平気のへのへてえなア兎も角も船の中へお伴れ申せ」
安「宜うごぜえやす」
仙「危ねえから娘さんの手を曳いて上げな」
安「私がかえ得心ずくで斯んな美しい娘さんの手を曳いたのは生れて初めてだ」
仙「何だ背中へ手を掛けるな、一生懸命でおいでなさるのに」
と云いながら、枕橋を渡って、向うの枕橋を渡りにかゝると、又土手ッぷちで首を縊ろうとしている者が有りまするのを仙太郎が目早く見つけ、
仙「首縊りがあるぜ」
安「ヘエ、今夜は滅法界に人の死ぬ晩でげすナ」
仙太郎は首を縊ろうとする男の腰車を担ぎ抱止めて、能々見ると刀屋の番頭重三郎ゆえ恟り致し、二人を同伴して我家へ立帰りましたが、荷足の仙太郎の宅は伊皿子台町でございますが、只今もって残りおりまする豆腐屋がありますが、彼の家は草分だと申す