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あわだぐちしめすふえたけ(さわのむらさきゆかりのさきわけ)

粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)

三遊亭 円朝

Read 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分) (あわだぐちしめすふえたけ(さわのむらさきゆかりのさきわけ)) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 196,342 characters · 389 screens

Aozora Bunko

山田「然ういう訳にはいきません、直に引取るのなら格別、何うもお前の方へ預ける訳にはいかん」

伊「能く拝見致しました上では百両と仰しゃっても、二百両にでも三百両にでも、五百両にでも頂戴致します……左様なら後刻番頭を同道致しまして、お宅さまへ出ますが、何処へもお渡しなく私方へお譲りが出来ましょうか」

正「そんな事をするのも億劫でげすから、云わない積りで私まで内証で、耳打で、その作銘を一寸いって下さいな、云わねえくらい強気と訳の分らねえ事は有りやすめえ」

山田「然うはいかねえよ、それでは金子をもって大夫のお宅まで来て下さい」

伊「へえ、金子を持参して遅くも夕景までには頂戴に出ますが、何方さまでございます」

正「ナニ、あの、八橋畠の傍で、立派な御門が有って、生垣に成ってるお宅でげす」

山田「他へお見せなさるんではいかん、金子と引替でなければならんよ」

伊「へえ畏りました、後程相違なく私が出ます……師匠お前少し跡に残ってゝくんな」

正「へい……山田さん御免蒙ってお送り申しません」

伊「誠に何うも、左様なら」

山田「それでは後刻」

と山田藤六は帰ってしまいました。