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きくもようさらやまきだん
菊模様皿山奇談
三遊亭 円朝
Read 菊模様皿山奇談 (きくもようさらやまきだん) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 189,935 characters · 379 screens
のでございましょう」
村「だってお前それにしても襟の中へ……訝しいじゃアないか」
定「左様でございますね、開けて御覧遊ばせよ、何と書いてあるか」
村「無闇に封を切っては悪かろう」
定「これを貴方の物にして、此の手紙を開けて御覧なすって、若し入用の手紙なれば先方へ返したって宜いじゃア有りませんか」
村「本当に然うだね、封が固くしてあるよ、何と書いてあるだろう」
定「お禁厭でございますか知らん、随分お守を襟へ縫込んで置く事がありますから、疫病除に」
村「父上様まいる菊よりと書いてある、親の処へやったんで」
定「だって貴方親の処へ手紙をやるのに、封じを固くして襟の中へ縫付けて置くのは訝しゅうございますね、尤も芸者などは自分の情郎や何かを親の積りにして、世間へ知れないようにお父様/\とごまかすてえ事を聞いて居りますよ」
村「開けて見ようかの」
定「開けて御覧遊ばせよ」
村「面白いことが書いてあるだろうの」
定「屹度惚気が種々書いてありましょうよ」
悪いようだが封じが固いだけに、尚お開けて見たくなるは人情で、これから開封して見ますと、女の手で優しく書いてあります。
村「…文して申上※…、極っている