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ちゅうもんちょう

註文帳

泉 鏡花

Read 註文帳 (ちゅうもんちょう) by 泉 鏡花 (いずみきょうか) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 33,770 characters · 67 screens

Aozora Bunko

今朝になって直すというから休業は十七日だに変だと思うと、案の定なんだろうじゃあないか。

すったもんだと捏ねかえしたが、言種が気に入ったい、総勢二十一人というのが昨日のこッた、竹の皮包の腰兵糧でもって巣鴨の養育院というのに出かけて、施のちょきちょきを遣ってさ、総がかりで日の暮れるまでに頭の数五百と六十が処片づけたという奇特な話。

その崩が豊国へ入って、大廻りに舞台が交ると上野の見晴で勢揃というのだ、それから二人三人ずつ別れ別れに大門へ討入で、格子さきで胄首と見ると名乗を上げた。

もとよりひってんは知れている、ただは遁げようたあ言わないから、出来るだけ仕事をさせろ。愚図々々吐すと、処々に伏勢は配ったり、朝鮮伝来の地雷火が仕懸けてあるから、合図の煙管を払くが最後、芳原は空へ飛ぶぜ、と威勢の好い懸合だから、一番景気だと帳場でも買ったのさね。

そこで切味の可いのが入用というので、ちょうどお前ん処へ頼んだのが間に合うだろうと、大急ぎで取りに来たんだが、何かね、十九日がどうかしたかね。」

「どうのこうのって、真面目なんだ。いけ年を仕って何も万八を極めるにゃ当りません。