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しごとしてのにほんご
詩語としての日本語
折口 信夫
Read 詩語としての日本語 (しごとしてのにほんご) by 折口 信夫 (おりくちしのぶ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 13,401 characters · 27 screens
即、そこに思想と気分との深い融合を認め得たのである。
われわれの考えた正しい詩形の時代は、意表外の姿をもって現れた。それが日本に於ける象徴詩の出現と言うことになったのである。その後四十年以上を経ているけれど、やはり日本の詩壇は、依然として象徴詩の時代である。
存外早く定型律破壊を唱導する所謂破調の詩の時代が来た。この長い年月に整理すべきものは整理しながら、やはり昔の象徴詩家が古語によせた情熱と同じものを、今の詩壇の人々の詩語や、文体の上に散見する事が出来る。象徴的な効果のある、言わばてまの代表とも言うべきものだから、それを離れては作物が意味を失うと考えられているのである。私どもが詩を読み始めてから、そうした幾百千の語を送迎したか、数え立てる事も出来ない。又作家自身も、それ程までの効果を考えずに、ただの言葉に対する情熱から使い捨てたと言うものも多かった。もし啓蒙的な新詩語彙と言うようなものが出来れば、そういう言葉を多く見出し、それらの言葉の中から、明治以後の詩人がどう言う言葉を好み、どういう傾向に思想を寄せていたかと言う事が、手取早く見られると思う。
久しく用いられている語を少しあげてみると、「しじま」