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つうぞくこうぎ れいこんふめつろん
通俗講義 霊魂不滅論
井上 円了
Read 通俗講義 霊魂不滅論 (つうぞくこうぎ れいこんふめつろん) by 井上 円了 (いのうええんりょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 75,415 characters · 148 screens
そうして見れば、因果相続の理法に考うるも、霊魂不滅なることは、なんと明瞭ではありませぬか。
ここにまた、唯物論者は必ず拙者の所見を駁して、「因果の規則は物質上に存するも、精神上に応用すべからず」と申すに相違ない。拙者はこれに答えて、「これ、けしからぬ詰問である。唯物論者は一元論か二元論か、もし二元論ならば、物には物の規則あり、心には心の規則あるはずなれば、物の規則をもって心を論ずるは不都合なるも、唯物論は元来一元論であることなれば、かかる問いを起こすは最も不都合」と申さねばなりませぬ。かつ、これを実際に考うるに、われわれの精神作用は、内外の感覚、思想が原因となりて種々の変化を起こし、一念一思といえども決して偶然に生ずることなく、みな因果相続の道理によるは、物質の変化と別に変わることはない。ただ、物質は表面においてその規則に従い、精神は裏面においてその規則に従うだけの相違であります。かく申すと、また必ず唯物論者は疑いを起こして、「唯心論の方では物質は因果の規則に従うも、精神はその規則の外に立ちて自由である。すなわち、意志は自由なりというではないか」