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およしのおんりょう
阿芳の怨霊
田中 貢太郎
Read 阿芳の怨霊 (およしのおんりょう) by 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 2,310 characters · 5 screens
に手をつける者がなかった。万一手をつける者があると阿芳の怨霊に祟られると云われていた。
阿芳の怨霊の事は、明治の終り比までは有名であったが、其の後は次第に忘れられていた。ところで、昭和二年の夏になって、又其の話がむしかえされるようになった。それは其の空地で芝居をやったところで、好天気でもあり客は満員の盛況であったが、一幕終った比から天気が急変して大雨になり、続いて其の翌日も、翌々日も、五日続けて同じような時刻になって雨が降ったので、芝居はめちゃめちゃになり、土地の人は阿芳の怨霊をそれに結びつけたのであった。