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ゆきのうえのぶとう
雪の上の舞踏
小川 未明
Read 雪の上の舞踏 (ゆきのうえのぶとう) by 小川 未明 (おがわみめい) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 2,619 characters · 6 screens
はげしく風が、雪の上を吹くばかりで、あたりは、しんとしていました。きつねは思い出したように、ためいきをついて、
「ああ、つまらない。」といって、空をあおぎました。いつしか、日は暮れてしまって、星がきらきらと輝いていました。
「なにが、そんなにつまらない。」と、星がいいました。その大きな星は、北海の空の王さまだったのです。
「お星さま、私は、さびしいのです。いつか、人間たちが、おどったように、私も、おどってさわいでみたいのです。」
と、きつねは、答えた。
星は、黒い海や、寒さのためにふるえている森や、窓が閉まって、人の住んでいない小屋などを見下ろしながら、うなずきました。
「おまえのいうのは、もっともだ。おどったら、いいだろう。」と、星は、いいました。
「お星さま、いくら、私がおどりたいと思っても、ひとりではつまらのうございます。」
「それはそうだ。ほかにも、仲間があるにちがいない。森へいって、ふくろうに相談してみるがいい。」と、星は、いいました。
きつねは、森の中へゆきました。ふくろうは、たいくつそうに、体をふくらまして、口のうちでぶつぶついっていました。きつねは、そのことを相談しました。