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きりがくれいかほのゆけぶり
霧陰伊香保湯煙
三遊亭 円朝
Read 霧陰伊香保湯煙 (きりがくれいかほのゆけぶり) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 117,546 characters · 234 screens
松「打たれながら勘定をする奴もねえもんだ、今度来やアがると只ア置かねえ、本当に彼奴は狂人だ、ピッタリ表を締めて置け」
と云う。此方は茂之助が泥ぼっけになって沼から這上りましたが、松五郎に踏んだり蹴たりされたので、身体も思うように利かず、
茂「あゝー残念だが何うする事も出来ねえか」
と善い人だけに逆せ上り、ずぶ濡れたるまゝ栄町の宅へ帰り、何うやら斯うやら身体を洗い、着物を着替えたが、袂から鰌が飛出したり、髷の間から田螺が落ちたり致しました。
茂「もう只ア置かねえ、彼奴等を殺して己も其の場で腹を切って死ぬより他に為ようは無い」
と無分別にも善い人だけに左様な心得違いを思い起しましたが、差料の脇差を親父が渡しませんから、何うかして取りたい、是は女房を頼んで取るより外に仕方が無いと、往き難いけれども勘忍して、丁度午後三時少し廻った時分でございましょう、恐々ながら江川村へ這入りました、此処から我家に近いから、寺の門の下に立って居たら子供でも出て来やアしないかと思って居ります処へ、布卷吉と云う七歳になる、色の白い、下膨れな可愛らしい子供が学校から帰りでチョコ/\と向うから出て来た