Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

あおべかにっき

青べか日記

山本 周五郎

Read 青べか日記 (あおべかにっき) by 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 37,334 characters · 76 screens

Aozora Bunko

浦安はお盆である、堀の方では盆踊りが始まっているらしい。唄のどよめきが田甫の上を流れて来る、土堤の上を踊りに行くらしい若者や娘達が唄い唄い行く。蛙の声も佳い。若者達はめぐまれてあれ。井口からは何の通信もなし。をも石井も何をしているか。河には真沙魚が登って来た、秋が近い。「秋風記」書き継ごうと思う。「弘高」も早くやり度い。(八、一三)

瓜盗む人の噂や風冷ゆる

鯊登る川に燈籠流しけり

茄子はぜぬ病怠る嫁の眉

酒親し燈に来て鳴かぬ螽

本売って酒ととのへぬ秋の風〔一三〕

四十円ばかり入ったので小野と笹子峠を越えた。初鹿野から猿橋までを歩いた。初狩では余の大伯父みどうの小笠原を見た。(一七―一八)

独逸からツェッペリン伯号が来た。(一九)

金がない。(二〇)

金がない。金が無い。弘高推敲はかどっている。昨日、本を売った、此の代金一円八十銭也、情けなし。今日村の小さな悪党共が鮒を売りに来た、二十銭絞りとられた。家賃が払えない。小さくなっている、笑止。(三一)

「弘高」書いている、今日は推敲六・七・八・九、四場をやり十場を書きかけた、もう終りかかったところだ。今日は朝から静かな雨だった、蟹の大漁で浦安は賑わっている、父から手紙があった、父も金に困っている、どうしたらいいのだろう。