Japanese reading practice

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しゃべりすぎる

饒舌りすぎる

山本 周五郎

Read 饒舌りすぎる (しゃべりすぎる) by 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 27,957 characters · 55 screens

Aozora Bunko

とおみのが云った、「はいお酌」

「よく考えてみてくれ、土田」十太夫は飲みながら云った、「べつにいそぐわけじゃない、おれはどうしても土田が欲しいんだ」

「あたしを欲しくはないの」おみのは手酌で酒を啜った、「あたしもう二十二にもなってしまったのよ」

「飲みすぎたな」と十太夫が遮った。

「今日は飲むの」おみのは嬌かしい表情で微笑し、手酌でまた酒を啜った、「これまでずっと胸にしまっておいたことを、今日はすっかり云うつもりよ、枡平の娘とお客さまではなく、土田さま小野さまとおみの、男と女の対でいきましょう、いいわね」

「おれの失敗だったな、土田」と十太夫が云った、「よし野にすればよかった」

「初めてお二人がみえたのはあたしが十七のとしだったわ」とおみのは続けた、「それから十九のとしにあの話が出たのよ、いったい二人のうちどっちが好きだ、土田かおれかって、小野さまが膝詰めで仰しゃった」

「とんだ雪見酒になったぞ」と十太夫が云った、「まあお酌をしよう」

「あたし途方にくれちゃいました」十太夫の酌を受けながらおみのは続けた、「あなた方はいつもお二人ごいっしょだし、土田さまも小野さまもいいお方だし、一人ずつべつにお会いしたことはないでしょ」