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かまをきずいてしりえたこと

魯山人陶説

北大路 魯山人

Read 魯山人陶説 (かまをきずいてしりえたこと) by 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 46,780 characters · 98 screens

Aozora Bunko

人間が豊かに出来ておるに違いない。出がいいということが言えます。ですからあれだけ豊かな仕事が出来、のんびりした美しさが生まれたと思うのです。木米の先生の穎川にしましても、京都の質屋の旦那で、絵は達者ですが、道楽に絵をやっておった。赤絵をやったのです。赤絵というのはあまりないのですが、魁丼などは素敵にうまい達者なもので、金気釉だって旦那芸ですから、いやしくなく、また強い。木米の先生で、たくさんの弟子もあったようです。そういう人でありますから、もとより職人肌ではないわけですが、職人でないために、あれだけ後に残るだけの陶器が出来たのです。しかし、仁清が中国を一擲して日本の陶器をつくったのと相反して、魁丼みたいに中国一点張りな趣味を持ったところは、時代とは言いながら情ない話で、穎川は日本を知らない。青木木米も日本を知らない。日本趣味というものがどこにも発見されないのです。日本人ですから、どこかに日本人の何か味があるにはあるのですが、木米のような人間が日本の茶道も知らないし、日本の書画でも古いところに趣味をもたない。これは頼山陽などが災いして、無暗に中国中国と言ったに違いない。