Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ああぎょくはいにはなうけて
ああ玉杯に花うけて
佐藤 紅緑
Lesen Sie ああ玉杯に花うけて (ああぎょくはいにはなうけて) von 佐藤 紅緑 (さとうこうろく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.617 Zeichen · 250 Bildschirme
「きさまはきさまはきさまは」と猛太はまっかになってそれをはらった。
「ばかやろう! 親不孝者! 大行は細謹をかえりみずということわざを知らんか、阪井猛太は天下の志士だぞ、ばかッ」
父はさっさとでていった。
「お父さん!」
巌は寝台の縁に片手をかけ、幽霊のごとくはいだして父のあとを追わんとしたが、火傷の痛みに中心を失って思わず寝台の下にドウと落ちた。
「お父さん待って……」
かれは痛みをこらえて起きあがろうとしたが繃帯にひかれて右の方へ倒れた。
「待ってください……お父さん!」
ふたたび起きあがるとまた左の方へ倒れる。
「おとう……とう……と、と、と……」
声は次第に弱った、涙は泉のごとくわいた、そうして片息になって寝台に手をかけた、もう這いあがる力もない。
病院の外で子供等がうたう声が聞こえる。
「夕やけこやけ、あした天気になあれ」
六
小原捕手はいつもよりはやく目をさましそれから十杯のつるべ水を浴び心身をきよめてから屋根にあがって朝日をおがんだ。これはいかなる厳冬といえども一度も休んだことのないかれの日課である。冷水によって眠気と惰気とをはらい、さわやかな朝日をおがんで清新な英気を受ける。