Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ああぎょくはいにはなうけて

ああ玉杯に花うけて

佐藤 紅緑

Lesen Sie ああ玉杯に花うけて (ああぎょくはいにはなうけて) von 佐藤 紅緑 (さとうこうろく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.617 Zeichen · 250 Bildschirme

Aozora Bunko

ここにおいてこの村は太平和楽になった。

巌は読むともなしにそれを読んだ。突然かれの頭に透明な光がさしこんだ。かれは呼吸もつかずにもう一度読んだ。

「三害を除こう、おれは男だ」かれはこう叫んだ。

「おれに悪いところがあるならおれが改めればいい、お父様に悪いところがあるならおれがいさめて改めさせればいい、ふたりが善人になればこの町はよくなるのだ、南山にとらをうちにゆく必要もなければ長橋にりゅうをほふりにゆく必要もない、第一の害はおれだ、おれを改めて父を改める、それでいいのだ」

かれは立って室を一周した、得もいえぬ勇気は全身にみなぎって歓喜の声をあげて高く叫びたくなった。

かれは窓を開いて外を見やった、すずしい風が庭の若葉をふいてすだれがさらさらと動いた、木々の緑はめざめるようにあざやかである。

「豆腐イ……」

らっぱの音と交代にチビ公の声が聞こえる。

「チビ公だ」かれは伸びあがってへいの外を見やった。

「とうふい――」

暑い日光をものともせず、大きなおけをにのうてゆくチビ公のすげ笠がわずかに見える。

「おれはあいつにあやまらなきゃならない」巌は脱兎のごとくはだしのままで外へでた。