Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ああぎょくはいにはなうけて

ああ玉杯に花うけて

佐藤 紅緑

Lesen Sie ああ玉杯に花うけて (ああぎょくはいにはなうけて) von 佐藤 紅緑 (さとうこうろく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.617 Zeichen · 250 Bildschirme

Aozora Bunko

「生蕃がきた」

「たのむぞ」

「やってくれ」

声々が起こった。生蕃は一言もいわずに敵軍をジロリと見やったとき、ライオンがまた同じくジロリとかれを見た。二年の名誉を負うて立つ生蕃! 三年の王たるライオン! 正にこれ山雨きたらんとして風楼に満つるの概。

犬の方は一向にはかどらなかった、かれらはたがいにうなり合ったが、その声は急に稀薄になった、そうして双方歩み寄ってかぎ合った。多分かれらはこう申しあわしたであろう。

「この腕白どもに扇動されておたがいにうらみもないものが喧嘩したところで実につまらない、シナを見てもわかることだが、英国やアメリカやロシアにしりを押されて南北たがいに戦争している、こんな割りにあわない話はないんだよ」

赤は鹿毛の耳をなめると鹿毛は赤のしっぽをなめた。

犬が妥協したにかかわらず、人間の方は反対に興奮が加わった。

「やあ逃げやがった」と三年がわらった。

「赤が逃げた」と二年がわらった。

「もう一ぺんやろうか」と細井がいった。

「ああやるとも」と手塚がいった、元来生蕃は手塚をすかなかった、手塚は医者の子でなかなか勢力があり智恵と弁才がある、が、生蕃はどうしても親しむ気になれなかった。