Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ああぎょくはいにはなうけて

ああ玉杯に花うけて

佐藤 紅緑

Lesen Sie ああ玉杯に花うけて (ああぎょくはいにはなうけて) von 佐藤 紅緑 (さとうこうろく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.617 Zeichen · 250 Bildschirme

Aozora Bunko

と安場がにこにこしてきた。

「そろそろいい時分だよ」

「なにが?」

「ラッキーセブンだ」

「ぼくにラッキーはない、だめだ」

「ばかいえ、きみはたしかに勝てるのに勝たずにいるんだ」

「どうして?」

「きみは大事なことをわすれてる」

「なにを? 大事なことを?」

「うむ、先生に教わったことを」

千三はじっと考えた。

「あッ、へそか」

「人間がへそをわすれたら、もうおしまいだ」

「そうか、うむ、ああへそだ、はッはッはッ」

と千三はわらった。

「わかったか」

安場はぐっと千三のへそを押した。ふしぎに千三は頭がすッと軽くなった、胸につかえたもじゃもじゃしたものが煙のごとく消えて、どっしりと腹の底に重みができた。

「見ろ! あの手塚てえやつはいまに大変なミスをやるぞ、見物人に賞められることばかりを考えてるからね」

「やる! きっとやる」と千三はいった。このとき五大洲は安打して一塁をとった、つぎのクラモウはバントした、手塚はそれを取って二塁へ投げようか一塁へ投げようかと疑惧してるうちに双方を生かしてしまった。三番は千三である。

「ぷうぷうぽうぽう」とらっぱが鳴った。

「青木! 青木! フレイフレイ」