Japanische Klassiker mit Furigana
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ああぎょくはいにはなうけて
ああ玉杯に花うけて
佐藤 紅緑
Lesen Sie ああ玉杯に花うけて (ああぎょくはいにはなうけて) von 佐藤 紅緑 (さとうこうろく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.617 Zeichen · 250 Bildschirme
チビ公は月光をあびながら立ちどまって感慨にふけった。
「やいチビ」
突然声が聞こえて路地の垣根から生蕃があらわれた。
「折詰をよこせ」
「いやだよ」とチビ公は折り箱をふところに押しこんだ。
「いやだ? こら豊松はおとなしくおれにみつぎをささげたのにおまえはいやだというのか」
「いやだ、これは伯父さんにあげるんだから」
「やい、こらッ、きさまはおれのげんこつがこわくないかよ」
生蕃は豊公から掠奪したたいの尾をつかんで胴のところをむしゃむしゃ食べながらいった。
「阪井君、ぼくは毎朝きみに豆腐を食われてもなんともいわなかった、これだけは堪忍してくれたまえ、きみは豊公のを食べたならそれでいいじゃないか」
「きさまは豊公をぎせいにして自分の義務をのがれようというのか」
「義務だって? ぼくはなにもきみにさかなをやる義務はないよ」
「やい小僧、こらッ、三年のライオンを退治した生蕃を知らないか、よしッ」
生蕃の手が早くもチビ公のふところにはいった。
「いやだいやだぼくは死んでもいやだ」
チビ公は両腕を組んでふところを守った。
「えい、面倒だ」
生蕃はずるずると折り箱をひきだした、チビ公は必死になって争うた。