Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ああぎょくはいにはなうけて

ああ玉杯に花うけて

佐藤 紅緑

Lesen Sie ああ玉杯に花うけて (ああぎょくはいにはなうけて) von 佐藤 紅緑 (さとうこうろく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.617 Zeichen · 250 Bildschirme

Aozora Bunko

「兄さんが?」

「ああ」

「何か用事があるんですか」

「そうでしょう私知らないけれども」

文子はこういってまたぶうぶうほおずきをならした。

「急用なの?」

「そうでしょう」

「なんだろう」

「会えばわかるじゃないの?」

「それはそうですな」

「兄さんがいま、家にいるでしょう、いってちょうだいね」

文子はこういったがすぐ「私も一緒にいくわ、あそこに大きな犬がいるからおいはらってちょうだいね」

「ああ酒屋の犬ですか」

ふたりは並んで歩きだした。小学校にいたときには文子はまだまだおさなかった。げたのはなおが切れて難儀してるのを見てチビ公はてぬぐいをさいてはなおをすげてやったことがある。そのとき肩につかまって片足をチビ公の片足の上に載せたことをかれは記憶している。

ふたりは光一の家の裏口の前へきた。

「待っててね」

文子は足をけあげて走りだし、勝手口の戸をあけたかと思うと大きな声で叫んだ。

「兄さん、青木さんをつれてきたわ、兄さん早く」

光一の姿が戸のあいだからあらわれた。

「やかましいやつだな、おてんば!」

「そんなことをいったら青木さんをつれてきてあげないわ」

「おまえがつれてこなくても青木君はここにいるじゃないか」