Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あすなろう
あすなろう
山本 周五郎
Lesen Sie あすなろう von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.925 Zeichen · 41 Bildschirme
一
二
一
うすよごれた手拭で頬冠りをした、百姓ふうの男が一人、芝金杉のかっぱ河岸を、さっきから往ったり来たりしていた。日はすっかり昏れてしまい、金杉川に面したその片側町は、涼みに出た人たちで賑わっていたが、誰もその男に注意する者はなかった。やがて、「灘久」と軒提灯のかかっている、かなり大きな居酒屋から、職人ふうの男が出て来、それを認めたこちらの百姓ふうの男が、すばやく近よっていった。二人は並んで歩きだし、百姓ふうの男がなにか訊いた。片方は首を振った。二人はなおも囁きあったが、町木戸のところで引返し、こんどは百姓ふうの男が、「灘久」の繩暖簾を分けてはいっていった。
二
「おめえ少し饒舌りすぎるぜ」
「これも女をものにする手の一つさ」若いほうの男が云った、「冗談じゃあねえ、あにいだってゆんべは結構しゃべったじゃあねえか」
「ちえっ、ゆんべだってやがら」年上のほうの男は右手の指の背で鼻をこすった、「おれがゆうべなにを饒舌った」
「この辺の生れで、なんでも大きなお店の二男坊だったとか、二階造りの家に土蔵が三戸前もあったとか、小さいじぶんから暴れ者で、近所の者はもちろん、可愛い