Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あとのまつり
あとの祭り
山之口 貘
Lesen Sie あとの祭り (あとのまつり) von 山之口 貘 (やまのくちばく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.099 Zeichen · 4 Bildschirme
なのである。
ぼくのところは、娘のミミコと、女房にぼくという三人家族なのであるが、ぼくら三人は、どこに住んでいても、それぞれの部屋というものを持ったためしがなく、現在も、友人の家の一室で三人が暮しているのである。それで、ぼくの机の傍にはいつでも女房こどもがまつわりついているわけだ。ぼくの仕事と言えば、田をつくることとは、はなはだ縁のないみたいに言われているところの、詩をつくることなのであるが、ミミコと女房が、机の側でうごいていたり、おしゃべりをされたりしていたのでは、なかなか仕事がはかどらないので、ぼくはふたりが寝るのを待って仕事にかかるのである。それが、夜の九時頃なのだ。
「もう寝ろよ、仕事が出来ないじゃないか。」
ぼくは時にそう言って女房こどもを、うながして寝かせることもたびたびなのである。そういうときには、きっと、ミミコが言うにきまっているのだ。
「ちょっと待っててよ。ここんとこまで読んだら、ミミコすぐねちゃうから。」
「宵っぱりしていると、又眼が赤くなって、ものもらいだよ。」
と、叱ると、ミミコはぴしゃりと本を閉じて寝てしまう。ものもらいは、ミミコ自身が、なんども眼に経験して来たもので、ものもらいの出来るたんびに、「宵っぱりして、本ばかり読んでいるからだ。