Japanische Klassiker mit Furigana
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あめんちあ
あめんちあ
富ノ沢 麟太郎
Lesen Sie あめんちあ von 富ノ沢 麟太郎 (とみのさわりんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 41.594 Zeichen · 83 Bildschirme
このレストランのなかの卓子に、二青年が座っていた。
彼等は、先刻、海岸で互に言い交した言葉を、もう一度、胸のなかからカツレツの皿の上へ吐き出した。
「競争者、決闘だ」
「決闘? 競争者」
「ふむ」
「よし」
「決闘!」
「決闘!」
「今夜、客の前で――」
「客の前で――綱の上で――」
「フレンド・シップ・ダンスの時」
「フレンド・シップ・ダンスの時」
「真剣勝負」
「真剣勝負」
緑や赤の灯は、港町を飾った。
舷燈は湾内の潮に浮動した。
場末のサアカスの木戸は開らいた。
ベルが鳴った――真鍮のベルであった。
楽隊のはやしは子供等の足を調子づけた。
十五銭――サアカスの普通席。
子供等は、母の唇へ粗忽なキスをして、町の方へ走った。
娘等は戸口を去った。
夜は影をひいてひしめき合った。
母船を離れた大小のボートは、陸を目がけて夜光虫のように這い寄った。
「金貨のジャック」は娼婦の窓を見上げた。
「決闘!」
ペテロは、胸へ十字を切って、楽屋へ這入った。
「真剣勝負!」
サルフィユは、楽屋の入口で舞台を覗いてみた。
満員
鯨波
拍子
……………
「どうせ金で買われて行く流の身なんですもの唄いますわ、唄いましょう!」